心臓を動かす、呼吸をする、瞬きをする、といった人間が無意識にする行動はすべて「自律神経」という体の仕組みが管理してくれています。
起きているときはもちろん、寝ているときにも休まず働いてくれるスゴイ奴です!
今回は身体の動きと睡眠を自動で管理してくれる「自律神経」について、わかりやすく解説していきます!
記事の最後には、自律神経の働きを整えて「3分以内に眠れる方法」と「1分で完全に目が覚める方法」お伝えしていきます!
目次
小学生でもわかる「神経」のおはなし
人間の体にはたくさんの神経が存在しますが、その中でも一番大きな神経のグループを「中枢神経系(ちゅうすうしんけいけい)」と呼びます。
その代表的なものは以下の三つです。
視覚、味覚、嗅覚など感じる「知覚神経(ちかくしんけい)」
身体中の筋肉を動かす「運動神経(うんどうしんけい)」
内臓や血管を動かす「自律神経(じりつしんけい)」
今回は一番下の「自律神経」について詳しくお伝えしていきます!
「自律神経」は身体を自動で管理するスゴイやつ!
私たちは毎日食事をしていますがこれらを自分の意思によって行っています。
腕を伸ばして、指を使って、口を動かして、物を食べる
このように動かそうと思って身体を動かす場合は「運動神経」を使っています。
一方で、食べたものを消化するときに
「さーてたくさん食べたし、胃袋あたりで消化でもしてみましょうか!」
と意識された経験はありますか?
わざわざ消化しようと思ってしているわけではありませんよね。
消化だけでなく、心臓を動かしたり、呼吸をするのも同じです!
起きているときだけでなく、眠っていても勝手に心臓は動いていますし、自然に呼吸をしています。
このように「自分の意思でコントロールすることなく働き、体内環境を管理してくれている」
それが「自律神経」なのです!
2つの「自律神経」が交代で体を管理している!
自分の意思でコントロールすることなく働き、体内環境を管理してくれている「自律神経」はさらに
「交感神経」と「副交感神経」の2つに分けることができます!
二つがセットになって
「一方が働いている時はもう一方は休む」
とシーソーのように交代で働くようになっています!
少しややこしくなってきましたので、ここまでの話を図でまとめました!
「昼の神経」交感神経
ペアになっている「自律神経」の内、交感神経は「昼の神経」とよばれ、人間の活動的な部分を管理しています!
交感神経の役割
目:瞳孔を広げる
気管支:拡張させる
心臓:心拍数を上昇させる
肝臓:グリコーゲンを分解する
膵臓:尿の分泌を制御する
胃袋:胃液の分泌を制御する
血圧:上昇させる
体温:上昇させる
代謝:上昇させる
日中、元気に活動できるのは、このように「交感神経」が頑張ってくれているからです!
「夜の神経」副交感神経
ペアになっている「自律神経」の内、「副交感神経」は「夜の神経」と呼ばれ、身体をリラックスに導きます!
副交感神経の役割
目:瞳孔を収縮させる
気管支:収縮させる
心臓:心拍数を下げる
肝臓:グリコーゲンを合成する
膵臓:尿の分泌を促進する
胃:胃液の分泌を促進する
血圧:降下させる
体温:降下させる
代謝:降下させる
夜、自然と眠たくなってくるのは、実はこの「副交感神経」が顔を出してくるからなのです!
自律神経は二人三脚で体をコントロールしてくれている!
自律神経のそれぞれの働きをおさらいすると
交感神経
仕事や運動などの活動状態のときに優位に働く
脳や身体の各器官に血液や栄養などのエネルギーを供給する
副交感神経
リラックス時に優位に働く
消化吸収、排泄、そして睡眠時に活躍する
このように「交感神経」が体を活動的に緊張させ、「副交感神経」が体をリラックスさせているのです。
私たちはこの2種類の自律神経をうまく切り替えながらその時々に応じた体内環境を整えているのです。
自律神経がプレゼントしてくれる「質の良い睡眠」
自律神経の働きについては理解いただけましたでしょうか。
ここからは「自律神経」と「睡眠」の関係についてお話していきます!
「副交感神経」を優位にして三分以内に眠る方法!
私たちが眠るときには「夜の神経」副交感神経の働きが重要になってきます。
「副交感神経」が精神をリラックスさせ、体温を下げるので入眠しやすくなる体内環境が整うのですね。
しかし、テレビやYoutube、SNSやスマホゲームなど現代の生活は、興味と感心に囲まれています。
こうした外部の刺激は「交感神経」を活発にしてしまい、寝つきを悪くしてしまいます!
ただ、寝る前のちょっとした工夫で「副交感神経」を優位にして眠りの質を高める方法があります!
副交感神経を優位にして眠りやすくする習慣
- ぬるめのお湯(38-41度)への入浴
- 軽いストレッチ
- 読書
- 腹式呼吸
- ヒーリング音楽をかける
- アロマオイルを焚く
反対に、寝る前に行うと「交感神経」が刺激され、寝つきが悪くなってしまう行為もあります!
寝つきを悪くする悪い習慣
- 激しい運動
- スマホ・パソコンの使用
- 仕事や心配事について考える
- カフェインの摂取
- 刺激的な映像を見る
- ゲーム
入眠前は、寝つきを悪くする習慣をやめて、副交感神経を優位にする良い習慣を取り入れていきましょう!
「交感神経」を刺激して1分で完全に目が覚める方法!
眠るときは「副交感神経」と仲良くなることが重要であるとお伝えしました。
逆に起きるときは「交感神経」と仲良くなれば、すっきり気持ちよく起きることができます!
朝、すっきり目覚めることができないのは、起きてからも副交感神経が優位に働いておらず、心身ともに活動モードになっていないからです!
仕事ができないビジネスマンは、午前中、副交感神経が出ずっぱりで、お昼を過ぎてやっと交感神経が顔を出してくると言う状況にあります。
朝が弱いと言うのはほんの少しの工夫で改善することができるのです
副交感神経を抑え、交感神経を活発にするには朝決まった動作を行うことで一日のスタートダッシュを切ることができます。
完全に目を覚ます朝の習慣
- ベッドの中で大きく伸びをする
- 深呼吸をする
- 太陽の光を浴びる
- レモン水を飲む
- 朝シャワーを浴びる
- ランニング
まずは、一つだけでも取り入れることで、そのとてつもない効果を実感できます。
この6つ全てを習慣にできれば、交感神経のコントロールは完璧といえるでしょう!
一日のはじまりから大企業の社長クラスのパフォーマンスを発揮することができます!
まとめ
身体を管理する「自律神経」は、起きているときだけでなく、寝ているときにも大きな影響を与えます。
「睡眠の質」を高めるには2つの「自律神経」とうまく付き合っていくことが必要不可欠です。
眠るときは「副交感神経」と仲良しに!
起きるときは「交感神経」と手を組んで!
今日から簡単にできる眠りの新習慣を取り入れて、人生をより豊かにしていきましょう!