こちらの記事で、睡眠中に起こる体の変化の前編をお送りしていきました。
まだ、ご覧になっていない場合は、まずクリックしてご覧になってから後編をお楽しみください。
今回は、睡眠中の体の変化の後編です。
これは「起こる可能性」ではなく「起こっている事実」です。
自分の体にどのような影響があるか想像しながらご覧ください!
睡眠中に起こる体の変化
酵素量の低下
睡眠時は酵素の活動も低下していきます
体内の脂肪燃焼作用や、デトックス作用が起きている間よりも減少してしまいます。
「睡眠によるダイエット」というようなテーマも流行っていますが、体の構造的になかなか難しいことではないかと考えます。
(物理的に食べ物を食べられなくなる、という点で、軽い絶食状態を続けなら可能かと思いますが。)
呼吸数と心拍数の低下
睡眠中は呼吸数と心拍数が10%ほど低下します。
この現象だけでみると悪影響は少ないのですが、前編でお伝えした「水分量の低下」と相まって、血流が鈍化していきます。
酸素量低下
血流が鈍化すると、血液中に含まれる酸素が体全身に行き渡らず、全身の酸素量が低下していきます。
特に私と同じように、「睡眠時無呼吸症候群」を抱えている人にとっては、酸素量の減少が著しく、循環器系の病気のリスクが倍増する傾向にあります。
血流鈍化
水分量と体温と血流が低下すると、血の流れはドロドロになり、血管内部の老廃物や血栓が付着しやすくなります。
血流が鈍化することで、体のむくみ、全身の倦怠感を生むことになります。
また、年単位でみると、心筋梗塞や脳梗塞といった血管系の疾病が進行することになります。
脳の受容感度低下
睡眠中は、副交感神経が優位になり、日中活動的だった脳波を平坦にしていきます。
この脳波が穏やかな状態を「脳が休んでいる」と言う風に一般的に表現されています。
これはとても耳障りの良い言葉ですが、実際には脳が休んでいると言うよりも、脳の受容感度を下げていると言う表現が正しいです。
わかりやすく言うと、「考える気・やる気がゼロの状態」と言うわけです。
一般的には難しいことを考え続けたり、情報を受け取り続けると、ストレスが発生します。
学生時代のテスト期間中は、普段の一日よりも疲れを多く感じるのはこのためです。
これは頭を使い続けたことによるストレスが原因であり、それを一般的に「脳の疲れ」として表現しているだけなのです。
もし仮に脳を使い続けたことによって、脳に疲労が溜まっていくならば
脳を使いまくったであろう、アインシュタインやエジソンといった科学者たちは、
疲労がたまりすぎて何もこの世に生み出せなかったことになると思いませんか?
彼らにとっては「考えること≠ストレス」だったので研究を続けられたわけです。
ですが私たちのような、一般の人間にとっては、「難しいことを考える事=ストレス」となるため、
寝ている間はこの脳の中を感度を下げて、オンとオフを切り替える必要があります。
それが自律神経の役割の1つでもあります。
人生の3分の1もの長い間、「考えること・やる気をゼロの状態」にしていると言う事は、
それに伴ってモチベーションの低下、もっと深刻になれば、うつ病といった精神病の発症リスクを持っているわけです。
一日の半分以上を寝て過ごすニートにうつ病状態が多いのは、医学的に見ても関連性が確認できる
事実であるわけです。
まとめ
冒頭でもお伝えしましたが、これらは、
「こうなる可能性がある!」
と言うものではなく、
「実際に睡眠中に起こる事実」なのです。
いかに世間で
- 睡眠は疲労回復のものだとか、
- 睡眠は万病の予防になる
と言うふうに情報が流されようとも、この事実は揺るぎません。
1日の3分の1という長い時間に「この事実」を続けると、体にどういった影響があるのか
少しイメージできたのではないでしょうか。
「睡眠を抑える」ことの重要性を理解した上で、ご自身にとって理想の睡眠習慣を描いていきましょう!