「睡眠時間が短いと寿命が縮まる」という言葉。
あなたも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
それってほんまでしょうか・・?
睡眠時間が長くて短命の人や、
睡眠時間が短くて長寿な人はどうやって説明するのでしょうか。
睡眠と寿命に相関性は少ないです!
なぜそう言えるかを「睡眠時間」と「寿命」の実状について公表されているデータから説明します!
目次
今回扱うデータについて
公平で客観的な分析を行うために、今回は以下のデータを使用します!
睡眠時間のデータ元
睡眠時間については、OECD(経済協力開発機構)が「Balancing paid work, unpaid work and leisure(2016)」という「調べてみた」系の情報の中に、日本を含む「主要20カ国の平均睡眠時間」の項目をピックアップします!
寿命
寿命については世界銀行(響きがかっこいいですよね)が出してる「調べてみた」系情報の「Data Indicators」から睡眠時間のデータを確認した主要20カ国の平均寿命を取ってきています!
どうやって睡眠と寿命を関係付けるの?
やり方はめちゃくちゃ単純です!
加盟国20カ国の平均睡眠時間とそれらの国の平均寿命を一緒にしただけです。
シンプルですが、情報を絞ったり、変な解釈を入れて情報を歪めたりという小細工が出来ないので
そういう意味では価値のあるものだと思います。
結果発表ぉぉぉお!
睡眠時間のデータ
睡眠時間の表
<OECD:「Balancing paid work, unpaid work and leisure(2016)」より作成>
睡眠時間のグラフ
<OECD:「Balancing paid work, unpaid work and leisure(2016)」より筆者作成>
睡眠時間のデータからわかること
2016年に関しては韓国は一番睡眠時間が短いですが、日本の睡眠時間は毎年トップクラスの短さです。
日本の睡眠時間が短い要因はこんな感じ
- 24時間営業の文化が一般的である事
- アニメ、ゲーム、動画など興味をそそるコンテンツが豊富
- 残業に対して寛容的な就業文化
これら自体に良い悪いはありません。
でもいかにもメディアでいじられそうな内容ばっかりですね。
睡眠時間と寿命の関係
続いて、睡眠時間と寿命の関係性について見ていきます!
平均寿命の表
国名 | 平均寿命(2016年) |
南アフリカ | 62.8 |
中国 | 76.3 |
トルコ | 75.8 |
インド | 68.6 |
ニュージーランド | 81.6 |
アメリカ | 78.7 |
カナダ | 82.3 |
スペイン | 82.8 |
イタリア | 82.9 |
フランス | 82.3 |
オーストラリア | 82.5 |
スウェーデン | 82.2 |
フィンランド | 81.8 |
イギリス | 80.9 |
オランダ | 81.5 |
ポルトガル | 81.1 |
ドイツ | 80.6 |
メキシコ | 77.1 |
韓国 | 82 |
日本 | 83.9 |
<世界銀行:「Data Indicators(2016)」より筆者作成>
睡眠時間と寿命を重ねたグラフ
こちらが各国の睡眠時間と寿命の関係性をまとめたものです。
<世界銀行:「Data Indicators(2016)」より筆者作成>
睡眠時間と平均寿命のデータからわかること
睡眠時間と平均寿命の関連性については割と綺麗に傾向が見えてきましたね。
大きな傾向としては以下の二点です。
①睡眠時間が長い国は、平均寿命が低い水準で上下している
②睡眠時間が短い国は、80歳以上をキープしている。(メキシコを除く)
つまり!
「睡眠時間が長いと寿命が短くなり!!睡眠時間が短いと寿命が伸びることになります!!!」
と、結論づけてはいけませんよ!
寿命というのは、
- その国の文化
- 経済状況
- 医療技術
- 食事事情
- 生活環境 など
色々な要素が複雑に関係するので
「睡眠時間が○○だから、寿命が○○」なんて簡単に言えないのです。
ただ、マスメディアがよく云う「睡眠時間が短い=短命」も断定できないと思いませんか?
まとめ
「睡眠時間」と「寿命」に関する関係性を結論付けるのは難しいですが
「睡眠時間の短い国の平均寿命は長い」というのは事実として存在するデータです。
これについてどう考えるかはあなた次第です。
いずれにせよ大事なのは、一般的なメディアで流される情報に左右されず、自分で見たり聞いたり確かめたりすることが大事です!
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